例えば冬場は寒いから乗らない方。いざ暖かくなって乗ろうとしてもエンジンがかからないって経験があると思います。バイクに長期に渡って乗らない、乗れない場合は次に使用する時の事を考えると、最低限しておきたい事を下記に紹介しています。 
 半年もエンジンをかけずに放置しておくとキャブレータ(空気と燃料を混ぜ霧状にしてエンジン内へ送り込む装置)の中でガソリンが腐って固着してしまい、ガソリンが供給されなかったりしてしまいます。

 *注意 ココでは当店自家用車ホンダLiveDioを例にとって写真で紹介していますが、車種によって部品の取り付けてある位置や形状に違いがあります。 全く予備知識の無い方は、どのネジを緩めるかなど最寄のバイクショップやバイク通の方に聞いたりしてください。違うネジを触ったりするとエンジンがかからなくなったり、回転が上がりすぎたりすることもありますので十分ご注意ください。 作業はご自身の責任の元で行なってください。

 まずLiveDioの場合、エンジン左側のキックスタータ上のエアクリーナケースに2箇所中を覗くとキャブレータのネジが見える穴があります。上の穴はアイドリング回転数を調整したりするネジです。今回は赤丸の下の穴のネジ(ドレン)を緩めてキャブ内のガソリンを抜きます。
 今回使用したDioはガソリンON、OFFなど、レバーをひねってガソリンを出したり止めたりするコックがありませんが、スーパーカブやスポーツバイクなどはガソリンコックがありますから、それらの車種は必ずコックをOFFの状態にしてから抜いてくださいね。
 ドレンボルトを緩めると左の様にキャブレータに溜まったガソリンが勢い良く出ます。くれぐれも火気厳禁!!で注意してくださいね。
 ガソリンはご存知の通り揮発性が高いので中に溜まったまま放置しておくと気の抜けたコーラみたいになり、そこに溜まったガソリンではエンジンを始動させる事が出来なくなってしまうんです。
 ドレンボルトは抜き取るとこんな感じです。 完全に抜けてしずくもたれなくなったら、元の場所に締め込んでください。 ついでにガソリンタンクも内部のサビを防ぐ為満タンにしておきましょう。

 尚、次にエンジンを始動させる時は、ガソリンタンクからガソリンを抜き、抜いたガソリンは自家用自動車(ガソリン車)などに給油し、バイクには新しいガソリンを入れるようにしてください。バイクのキャブレータ内にガソリンはありませんから、キャブレータにガソリンが供給されるまではエンジンはかかりませんから、イキナリスタータモーターを回さず、始めはキックスタータで始動させるようにしてください。キックスタータを10回くらいキックするとガソリンがキャブレータへ供給されますからアクセルを回さず根気良く、勢い良くキックを踏んでください。
※上記作業をしておかないと※

もし、キャブレータのドレンボルトを緩めた時に左の画像の様に、緑色に変色したガソリンが落ちてきたら、残念ながらキャブレータを分解清掃しなくてはエンジンが始動しません。
そうなる前に、キャブレータ内のガソリンを抜き去って予防してくださいね。
 しばらく乗らないときはバッテリーも外しておき、時々補充電するとバッテリも長持ちします。 左の写真の赤丸内には下のような「トリムクリップ」でふたが止まっています。(LiveDioの場合) へそを押し込むと左下の様になり抜き取る事が出来ます。

 装着する際は右下の様に真ん中が突き出した位置にし、穴に装着後、出っ張りをフラットになるように押し込んでやると固定できます。
 +ビスを外すと左の様にバッテリーが出てきます。 見づらいですが、赤い点の部分を左右から摘まんで端子を抜きます。 バッテリーなど電装部品を触る際は必ずエンジンスイッチOFFの状態で作業しないとショートしてヒューズがとんだりしますからご注意ください。
 端子を外してバッテリー単体で外した状態で保管し、時々補充電してくださいネ。 装着時は全て反対の作業をするだけですから、簡単に出来ると思います。